くも膜下出血からの生還
私がくも膜下出血で倒れました、平成16年9月でした。
自分で振り返る意味も含めて、経過を書いてみました。

私は血圧は115−70位、コレステロール中性脂肪も適正閾値内でした。
でもくも膜下出血になってしまった・・・なんでだろう?
病院の先生も原因がわからないと言ってました。いえる事は頭になんかの原因で動脈瘤があって、何かの拍子に破裂したとしかいえないと・・・。
因子は誰にでもあるのかもしれませんね?幸いなことに無事社会復帰する事ができまして普段の生活ができるようになりました。





・H16年9月27日

今日は広島まで日帰りの出張が入ってる飛行機で仙台〜広島。
遅れないように気をつけないいけないね。

 起床は普段どおり、朝食も普段どおりの時間で食べた。体調はいつも通りで変わらない。自宅を出るまであと20分くらい、コーヒー飲みながらTVを見ていたら痛みが突然襲ってきた!

【プシュ】っと缶ビール開けたときの感じが頭の中で起こった、次の瞬間猛烈な痛みが頭の中を駆け巡る、何が起こったかわからないけど、身の危険は直感的に感じた。

頭をよぎったのは今日一緒に行く会社の上司に連絡しなきゃ・・・。
かみさんに、「ヤバイ!頭痛いから救急車呼んで!」と言って、私は上司に携帯で電話を掛けた。
「おはようございます、すみせん頭痛くて今救急車呼んでいるところです、今日の出張は行けないです」
ちゃんと朝の挨拶するところが偉いね・・・このへんは覚えてます。

電話を掛け終わり、ソファの上に横になって救急車の到着を待つが、ますます頭は痛くなり、呼吸が速くなったのを覚えている。よく走馬灯のように想いが駆け巡るって言うけどそんな余裕はなかったですね。

発症後5分位で私は意識を失い、瞳孔が開き、呼吸も止まってしまった。
かみさんは、救急車到着まで人工呼吸してくれてたそうです、この辺でかみさんはこんなに簡単に逝っていいのって思ったとか・・・。
 かみさんは、医療秘書の資格を持っていて多少の知識を持っている。人工呼吸がなかったら天国行ってたか、もしくは脳に重い障害出たでしょうね。

病院に担ぎ込まれて、CT検査でくも膜下出血と診断される。
出血箇所は後頭部に小脳があるのですが、小脳の奥に延髄あってその裏側の椎骨動脈と言う血管の太いところが出血していると・・・。

私の場合、解離性出血によるくも膜下出血と言うことです。
なんでも難しいところのようですぐには手術してもらえず手術開始は二日経った9月29日、当日の朝めど立ったのでこれから手術行うと言われたそうです。

手術は8時間あまり掛かりました。









・10月1日

病院のICU(集中治療室)に入っているのですが、急性肺炎になりました。喉が麻痺していて唾液や痰が肺に落ちてました、肺は真っ白になってしまった。通常はあまり期間をおかずにICU出ることできるようですが私は10日間も掛かってしまった。この頃は記憶が乏しいです、言われればそうだったかなぁ・・・ってな感じです。
ICUにて見舞できるのは親族だけ、人数の制限もあります。感染予防のため白衣着用しマスクも着用です。


・10月5日

人工呼吸装置が外れました、これまでは自分で呼吸できず機械によっての呼吸でしたが自分で呼吸ができるようになって酸素マスクになりました。
言葉を出せないので、筆談だけど・・・何かいてるかわかんない・・・。



・10月8日

ICUから脳卒中科の回復室に移動

回復室は面会は親族だけの制限があります。
14日あたりまでは脳血管攣縮(れんしゅく)にならぬよう毎日かな?、頭のエコーを取っていた。この頃の状態はというと、両足には血栓ができないように締め付ける袋みたいなものを装着され、しぼんだり緩めたりで、とても気持ち悪かった。口と鼻には酸素マスク、指には血中の酸素濃度測る測定器が付いていて、脇にはバケツのような点滴があった。喉が麻痺していて唾も飲み込めなかったからね。栄養はこの点滴だけです、注入量多いので腕などの細い血管ではなくIVHといって肩のところの太い静脈に直接注入しています。そうそうなんか左目見えないんだよね、真っ暗です左の端だけがちょっと明るいけど、その他は全く見えない、くも膜下出血したときに脳圧上がってしまい眼球内に出血してしまっていたのです。

肺胞焼けた事件!

今日移動と一緒にCT撮りました、酸素マスク外したら呼吸できなくってバタバタし上の病棟からホース等持ち込んで酸素マスクしながらのCT撮影でした。
移動先の回復室って脳卒中科のナースセンターのすぐ隣で常に看護師さんが見てくれています。

行ったら、材料が合わなくて酸素マスク使えない・・・。
肺は、自分で伸縮してるわけではなく、肋間筋と横隔膜の弛緩収縮で肺という袋を大きくしたり小さくしたりして呼吸します。私は手術の際に延髄にちょっと触っちゃったのかな?それで呼吸に障害が起きてます。
部材そろうまで看護師さんが、胸の下に手を当てて引っ張ったりして、呼吸してたそうです。

その後、ようやく部材揃って酸素マスク稼動始めましたが、私が声にならない声?で「肺胞が焼けてる!」って騒いだそうです。よく判らないから書いてみてって言われて何とか書いたぞ「
そんなこと無いはず・・・っていいながら慌てて装置やボンベの確認したとか・・・。
先生が、こっちの「胚」書くなんて・・・と感心された・・・らしい。




・10月14日

苦しかった気管挿管が外れました、喉の奥までパイプ通して気道の確保と痰の除去をするものですが、痰の除去が苦しかった。だって掃除機みたいなのを喉に突っ込んで吸い取るんですよ!
取ってもらうと楽にはなるのですが・・・くっ、苦しいです。

この日は術後初めて頭を少し上げました、ちょっと頭上げたのですがダメです貧血みたいな感じです頭に血が回らないような感じ。寝たきりになると横姿勢に体が順応しちゃうんですね。
本当に起き上がることできるのかなと心配になりました。




・10月22日

喉が麻痺していて飲み込みができません(嚥下(えんげ)障害っていいます)、唾ものど通らないです。だからティッシュに吐き出してますが、一日に2箱くらいのティッシュを使ってました、最高使った日で4箱!超浪費家になってました。
飲み込みの練習が始まりましたが、気持ちでは飲み込んでるのですが、喉がまったく反応しません。飲み込みの仕組みって高度だなぁっと思ったり・・・。

美人の看護士さんに嚥下訓練のマニュアルを作っていただきました。
冷たいもので刺激を与えて喉の機能回復させるものなのですが、、なかなか思うように行かないです。最初粥にしたのですがどうもだめで、プリンもダメ、私の希望でゼリーにしたのですが3回目の挑戦で飲み込めることできました。
30分も掛かったよ(泣




・10月23日

私がくも膜下出血なって倒れて以来久しぶりに双子のわが子に対面できた。嬉しかったなー、生きてて良かったと実感。



・10月27日

回復室から一般病棟に移りました。このあたりから歩行の訓練もしはじめています。
足についていたマッサージ器(笑)も外れました。
また、初めて飲み込んだって実感のある飲み込みができました、これまでも何とか食べていたのですがゼリーはつぶして流し込んでいた(落ちていただけ?)だけでしたが、今日ゴクンって感触ある飲み込みできたんです。この日初めて喉が動きました。最近は社会復帰に向けて明るい兆しが多いです。


・10月29日

血管造影検査をした、これって思ってたより大変だった。
これの内容は、股の付け根にある太い動脈から頭向けてにカテーテルをズズーっていれてやって、目標付近に直接造影剤を流し込んで撮影するというシロモノです。
撮影後が大変!太い動脈に穴あけるものだから撮影後6時間は同じ体勢でいなきゃならない。じっとしてるって大変。腰は痛くなるし、イライラしてくるしもう嫌だー。撮影結果は良好でした、、今回破裂した動脈瘤のほかに危険なところは無いとのことです。








・10月31日

今日から病院食が出るようになった、1ヶ月以上食事とらなかったよ、この頃は10キロ位痩せていたね、でるものは3分粥なかなかスムーズに食べることはできないけど、日増しに食べることができるようになってきたよ。




・11月4日
先生から水頭症と診断される。
水頭症になると脳が圧迫されて、行動障害起こしたり、記憶の喪失等が出てしまう。
後頭部の切った所がポッコリ膨らんできた、なんでも脳脊髄液の循環がうまくいってないそうで、手術になるそうだ。手術は頭からお腹にチューブを通すんだって、この手術も全身麻酔なんだよね・・・無事に目を覚ますことできるのだろうか・・・。


・11月16日

水頭症手術の当日の朝は念のために遺書みたいなものを残しておいた(何あるか分かんないしね。
といってもノートにありがとうって書いただけだけど・・・。
床屋に行って断髪、丁寧にもカミソリでツンツルテンにされてしまったよ。手術室の所にストレッチャーに寝て運ばれたけどなんかどきどきしたね、倒れたときは意識無いからわかんないけど、今回は違う。頭に穴あけるんだよ、ドキドキ。
手術は2時間くらいで終わった、無事成功。安らかな睡眠を取っていました(笑

写真は私がこの頃つけていた手帳の日記です、マンション支払い・・・ってところがリアルです。







ちょっと怖い画像ですが、私の頭のCTと、レントゲンです。
目のところにクリップが写ってます、首のところに水頭症でのシャントチューブが見えます。
チューブは頭の中心部からお腹のヘソの付近まで通ってます。
歯が悪ね・・・前歯はみんな刺歯です・・・歯は大事にしましょう!





・11月24日
先日の手術の抜糸をしてもらう、転院の1時間前だよ!忘れられてるのかと心配になった。

脳神経外科の病院からリハビリの病院に転院する。
当初はもう少し早かったけど、水頭症になってしまい遅れてしまったが転院することができた。
この頃まだ左目は真っ暗なんだよね、まいったな〜と思ったり。


・11月26日

転院時の身体検査の結果が出た、肝機能がかなり悪いと言われた、これはくも膜下出血したときに生命活動が低下したことや、手術等で薬をたくさん投与されたからだそうだ。


・11月30日

日記には私の左目が少し見えたと書いてある、暗いのだがちょっとだけ、見える。
でも、右と左の見え方が違う・・・左は斜めにズレて見えている、なんだこりゃー。




・12月1日

ふと気がついたことがあった、それはちょっとだけ声が出るようになったことです。このころは[あいうえお]って一息に言える位声が出るようになってきた.。



・12月4日

PTで運動テストやっていて、くも膜下出血した前日の肉離れが再発してしまった。作業療法士(PT)の先生に結構動けるみたいだからちょっと時間計りましょうって言われて、ついつい・・・。
このところ散歩や階段を歩き回ってたので自分でもまずいかなぁって思っていた矢先だった、丁度良い休養と思った。


・12月8日

念願の外泊許可が出た
今週の土日(12月11〜12日)は自分の家に帰ることできる。



・12月11日

戻ってきたんだ、我が家小さいマンションだけど自分の城に帰ってきた。
青いソファ・・・このソファの上で意識無くなったんだよね・・・と、思い出した。

夕方、双子の子どもとお風呂に入って体を洗ってあげた。
なんか夢見ているような感じだった、おかしいかもしれないけど「これで思い残すことはないな」と思った。


・12月12日

かみさんの実家で一時帰宅お祝いパーティを開いてもらう。


・12月14日

ぎっくり腰になる。
何しているときか忘れたが、腰が「ピキッ」と痛くなった、あぁ・・・ぎっくり腰だ。何度も経験のある痛みだ。くも膜下出血の発作で倒れて2ヶ月近く寝たきりの状態だったから体が弱くなっている。
先日の肉離れといい、今回のぎっくり腰といいよく体壊すねぇ・・・。



・12月18日

再び外泊する、もう土日は病院にはいないです。私のマンションから病院まで車で20分くらいのところだから帰宅も楽だ。病院は土日は何もすることがないので家に帰ることにする。

主治の先生も、積極的に一時帰宅して社会復帰に向けてがんばってと言ってるしね。でもさ、先日腰痛めてしまったのであまり自由がないかな。

と、いいつつレンタルビデオ屋や、スーパーに行ったりして外界の空気を胸いっぱいに吸い込む。あと日ごろお世話になっている整骨院に腰の治療に行った。病院でホットパックを毎日掛けてもらってだいぶ楽になったが、やっぱり専門のところで治療してもらう方がいい。


・12月20日

入浴での事
今は週3回入浴することができます、入浴の日はみんなの頭が「お風呂〜」って感じです、日本人ならお風呂ですよね。私は手足に麻痺ないので問題ないのですが、後遺症出ている方は看護師さんのお世話になっての入浴です。看護師さんって本当に大変だよね肉体労働だ!

入浴は3人くらいで入るのですが、そこに看護師さんも介護でいるわけなんですよ、20歳前半〜の若い方たちが・・・。

ちょっと恥ずかしいかな、でも隠すことはしなかった、逆に恥ずかしくなる気がしたから?だめ?
湯船に体を沈め、大の字なって入ってました。


・12月22日

カシューナッツ事件発生

私は喉の食道と声帯の左側に麻痺出てます、飲み込みがちょっと辛いときもある(嚥下障害って言います)でも、最近は引っかかりもあまり気にしてなかった、それでカシューナッツ入ったチョコ食べてたら喉に引っ掛かってしまった。すぐに取れると思ったが甘かった、午前中に引っ掛かってお昼たべてもだめ、夕食を食べても取れない。

しだいに焦ってきたが夜に饅頭食べたら取れた!カシューナッツ恐るべし。


・12月23日

年内の退院が決まった!退院日は12月29日
主治の先生は、年末年始の一時帰宅の様子を見て退院を決めたいとおっしゃっていたが、私はできるなら年内の退院を希望していた。
先生から退院の日程を告げられたとき、今までのことが頭の中によぎった。


・12月24日

クリスマスイヴ退院までもう少しだ、この日も一時帰宅し家族でクリスマスイヴを祝った。
この頃の状態は、左目は白く曇っている、しかもズレたままだ、眼科の先生は手術しないと白く濁っているのは取れないだろうといっていたが、ズレたままで手術しても逆に大変だからといわれている。

じゃぁどうすればズレは直るの?って先生に聞いたら特別方法はないかので、努力してくださいだって・・・。どう努力するんだぁ!

手術はね、局部麻酔でやるんだけど、白目に3mm位の穴あけて浮かんでいる血の塊をかき出すんだって、声帯の麻痺もあるしどっちを先に治療したものか・・・。
あ、見えてるのが白く濁ってるのは血なんだけど、もうすでに赤じゃなくて白い繊維質みたいな状態になってるので白く濁って見えるんです。


・12月27日

茎わかめ事件
先日のカシューナッツに続いて今回は茎わかめが喉に引っ掛かった。前回の苦痛があったから今回は即主治の先生に相談した。

引っ掛かったのは夕方だったので明日耳鼻科に行って取ってもらいましょうと言われた(ガーン
主治の先生に角あるものや水に溶けないものはできるなら食べない方が良いですよ、と言われる。夕食食べても落ちなかったが、そのあとのオヤツに煎餅食べたら一緒に胃袋に落ちていきました(笑


・12月29日

祝 退院!!!
やぁ退院できましたよ、思えばH16年9月27日、くも膜下出血。よくぞ退院できたものだ、自分を褒めてあげたくなった(泣

・12月30日

焼肉を食す、久しぶりの油っこい食べ物だ、病院の食事は一日の摂取カロリーは1900〜2100kカロリー位、この位が健康的なんだろうけど、このカロリーでは本当に脱脂していないとすぐに超えてしまうね、病院の食事でたまに肉出たけど見事なまでに脱脂してある、遠心分離機にでもかけてるのかな?(笑

ところで焼肉だけど、子どもたち食うね・・・私の3倍は食べているよ、少し私にも食べさせて、本当に久しぶりなんだからさ〜。





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出血箇所は、CTの画像見ると青○の付近と思う。
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